算
『算術の基礎』
さんじゅつのきそ
ゴットロープ・フレーゲ·近代
数の概念を論理学で基礎づけようとしたフレーゲ論理主義の宣言書
哲学科学
この著作について
数学者・論理学者ゴットロープ・フレーゲが1884年に公刊した、論理主義(論理から数学を導出する立場)のマニフェスト。現代哲学における言語論的転回の起点であり、分析哲学の誕生を告げる歴史的著作である。
【内容】
前半で、数を物の集まりと見る経験主義(ミル)や心的構成物と見る心理主義、あるいは記号とする形式主義のそれぞれを徹底的に批判する。後半で、数を「ある概念に属する対象の個数」として定義し、0・1・後続関係を論理的概念のみから導出する独自の立場を展開する。「文脈原理」(語は文の中でのみ意味を持つ)、指示(Bedeutung)と意義(Sinn)の区別の胚芽、そして有名な「凱撒問題」がここで提出される。
【影響と意義】
ラッセル、ウィトゲンシュタイン、カルナップらを通じて20世紀の分析哲学・言語哲学・数学基礎論に決定的影響を与えた。フレーゲの命題論理の体系化は、現代の論理学・計算機科学の基礎そのものである。
【なぜ今読むか】
数・論理・言語の関係を根源から考える、透明度の高い哲学的散文の稀有な模範。
著者
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