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捕獲法論

ほかくほうろん

フーゴー・グロティウス·近代

国際法の出発点となるグロティウス初期の大著

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哲学法学国際法

この著作について

オランダの法学者フーゴー・グロティウスが青年期に執筆した海上捕獲権をめぐる包括的論考である。原稿は1604年から1605年にかけて書かれ、1864年に発見、1868年にハーグのMartinus Nijhoff社より初版が刊行された。原題はラテン語『De Iure Praedae』

【内容】

オランダ東インド会社の依頼により、ポルトガル船カタリナ号を拿捕したオランダ船の捕獲権を弁護する目的で書き下ろされた。グロティウスは個別事件の弁護にとどまらず、自然法と万民法の体系から戦争法・捕獲法を導き、国家と私人の権利、海洋の自由、正戦論の根拠を一貫した論理で構築する。法を神学から切り離し人間理性に基づけて論じる方法が早くも明瞭に現れ、後の主著戦争と平和の法の母胎となった。

【影響と意義】

第12章のみが1609年に自由海論として匿名刊行され、海洋自由の原則を確立した。本論全体は19世紀になって初めて活字化され、近代国際法の起源を語る基礎史料として研究されてきた。完全な邦訳は未刊行だが、グロティウス思想の核を知るうえで欠かせないテクストである。

【なぜ今読むか】

海洋資源・国際秩序をめぐる対立が再燃する現代において、近代国際法がいかなる問題状況から生まれたかを知ることは決定的に重要だ。法と政治の根を見つめ直すための一次文献である。

著者

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