ブ
『ブーバー著作集』
ぶーばーちょさくしゅう
マルティン・ブーバー·現代
ブーバー思想を集成したみすず書房の全10巻
哲学文化・宗教
この著作について
オーストリア生まれのユダヤ系思想家マルティン・ブーバー(Martin Buber、1878〜1965)の主要著作を集成した日本語版全集である。みすず書房から1967年に刊行が始まり、田口義弘・佐藤吉昭・平石善司・稲葉稔・三谷好憲・山本誠作ら錚々たる訳者陣により全10巻として完結した。
【内容】
第1〜2巻は『我と汝』を含む対話的原理の主要文献、第3巻はハシディズム研究、第4巻は哲学的人間学、第5巻はかくれた神、第6巻はゴグとマゴグ、第7巻は預言者の信仰、第8巻は教育論、第9〜10巻は政治・社会論を収める。1923年の主著『我と汝』を中心に、20世紀ドイツ語圏ユダヤ哲学・対話哲学・宗教思想の全体像が日本語で読めるよう構成されている。
【影響と意義】
戦後ドイツ語圏の哲学的人間学において、ガブリエル・マルセルやエマニュエル・レヴィナスとも共鳴する対話的思考の重要文献として読まれた。日本ではみすず書房『ブーバー著作集』にも別訳が収録され、教育学・宗教学にも影響を与えている。植村高久・稲垣久和《いながきひさかず》ら日本の神学・宗教哲学者は本著作集を通じてブーバー思想を受容した。
【なぜ今読むか】
孤独と分断が深まる現在、対話的人間関係の哲学は再評価に値する。日本語で系統的にブーバーを読むなら本著作集が出発点である。
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