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『アウグスティヌス講話』
あうぐすてぃぬすこうわ
山田晶·現代
日本のアウグスティヌス研究を代表する講話集
哲学宗教
この著作について
日本のトマス・アクィナス/アウグスティヌス研究を代表する山田晶(やまだあきら、京都大学名誉教授)が、一般向けの講演をもとに編んだアウグスティヌス入門。講談社学術文庫。
【内容】
本書はまず、北アフリカのタガステに生まれマニ教徒の時代を経てミラノで回心に至るアウグスティヌスの前半生を、『告白』のテキストに即して辿る。続いて、三位一体論、創造と時間論、悪の問題、恩寵と自由意志、「神の国」と「地の国」の二つの愛、教会論といった神学・哲学の諸主題が、ドナティスト論争・ペラギウス論争といった歴史的背景のもとに解きほぐされる。神秘主義的な一面と現実的な司教としての側面の両方が描かれる。プラトン主義の継承、新約聖書解釈の独自性、修道的霊性への橋渡しといった論点にも手が届く。
【影響と意義】
戦後日本の西洋中世哲学・キリスト教思想研究の到達点として、松本正夫・今井知正らの仕事とともに、教養教育の副読本に採用されてきた。
【なぜ今読むか】
自己・記憶・時間・悪といった主題を肉声に近い文体で語り得た古代末期の巨人の思索は、現代人の自己理解にも確かに届く。
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