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シェイクスピア·近代

嫉妬と赦し、喪失と再生を描いたシェイクスピア晩年のロマンス劇

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文学

この著作について

ウィリアム・シェイクスピアが1611年頃に執筆した5幕のロマンス劇。晩年の『シンベリン』テンペストと並ぶ「ロマンス劇」群の一つで、深刻な悲劇から再生へ至る独特の構造を持つ、最晩年シェイクスピアの代表作である。

【内容】

前半(第1〜3幕)は悲劇的に進む。シチリア王レオンティーズは友人ボヘミア王ポリクシニーズと妻ハーマイオニーの無実の仲を嫉妬で曲解し、妻を獄に繋ぎ生まれたばかりの娘を捨てさせる。妻は絶望のうちに倒れ、幼い王子も死ぬ。後半(第4〜5幕)、16年の時を経て物語は田園喜劇へと転じ、捨てられた娘パーディタが羊飼いに育てられ、ポリクシニーズの息子と恋に落ちる。最終場面で王妃ハーマイオニーが石像として蘇る有名な「彫像の場」が、赦しと再生を象徴する。

【影響と意義】

悲劇と喜劇を一作に統合する実験的構成として、後のロマン派文学・オペラ(とくにモーツァルト『魔笛』、R・シュトラウス)、現代演劇にまで影響を残す。

【なぜ今読むか】

裏切りと赦し、喪失と再生というテーマを、時の経過を味方につけて描くシェイクスピアの最晩年の眼差しは、人生後半の読者に深く沁みる。

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