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ウォールデン・ツー

バラス・フレデリック・スキナー·現代

行動主義心理学の原理で設計された理想共同体を描くスキナーのユートピア小説

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文学心理

この著作について

行動主義心理学者B・F・スキナーが1948年に発表したユートピア小説。オペラント条件づけの原理に基づいて設計された千人規模の理想共同体「ウォールデン・ツー」を描く。

【内容】

大学教員バリスが、かつての級友フレイジアが創設した実験的コミューンを訪ね、6日間の滞在を通じて懐疑を深めていく物語形式で書かれる。住民は1日4時間の労働で豊かに暮らし、育児は共同で行われ、嫉妬・支配・競争といった不快な行動は正の強化だけで徐々に減らされていく。ソローウォールデンを下敷きに、個人主義ではなく科学的行動工学に基づく共同生活を対置する思考実験である。

【影響と意義】

1960〜70年代のコミューン運動や実際の行動学的教育実践(例:メキシコのロス・オルコネス共同体)に直接の影響を与えた。また「自由・尊厳」をめぐる後のスキナー思想の原型ともなり、自由と尊厳を超えてへと接続していく。

【なぜ今読むか】

アルゴリズムが日常の行動を細かく強化する現代において、「設計された幸福」の是非を先取りした思考実験として読む意義が増している。

著者

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