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悲しき熱帯

かなしきねったい

レヴィ=ストロース·現代

ブラジル先住民の世界を通して人類と文明を問う哲学的紀行

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哲学文学人類学

この著作について

クロード・レヴィ=ストロースが1955年に公刊した半自伝的な哲学的紀行文学。20世紀フランス文学・思想史の古典として広く読まれる。

【内容】

若き日のレヴィ=ストロースが1935-39年にブラジルで行ったフィールドワーク—サンパウロ大学の教職と、カデュベオ族、ボロロ族、ナンビクワラ族、トゥピ・カワイブ族を訪ねた旅—を、哲学的省察と旅行記と自伝を織り交ぜて叙述する。彼は西洋文明の進歩史観を問い直し、滅びゆく先住民社会の豊かさを描き出す。「旅行も旅行記も私は嫌いだ」という有名な冒頭の一節は、浅薄な異文化消費への痛烈な批判である。

【影響と意義】

本書は構造主義人類学の誕生を告げると同時に、ポストコロニアル批評やエコロジー思想の出発点の一つとなった。文学作品としても高く評価され、ゴンクール賞審査委員が「該当作なし」ならば本書に与えたかったと言われた(対象外だったため授与されず)。

【なぜ今読むか】

「進んでいるのは我々で、彼らは遅れている」という文明観を、自分自身の目で根底から疑う知的体験を与えてくれる。

著者

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