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キリスト教の弁証

きりすときょうのべんしょう

田辺元·現代

田辺元晩年の宗教哲学的著作

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哲学京都学派宗教哲学

この著作について

【内容】田辺元が1948年に刊行した宗教哲学的著作である。先行する懺悔道としての哲学(1946)を発展させ、キリスト教、マルクシズム、日本仏教を「種の論理」と懺悔の弁証法によって媒介的に統合しようとする。終末論と連帯懺悔の思想が中核をなし、有限な個人の罪責を歴史社会的次元へと結び直す試みが展開される。

【影響と意義】戦中の国家哲学的構想から戦後の宗教哲学への田辺の転換を象徴する書である。京都学派の中で宗教を中心に据える独自の系譜を切り開き、武藤一雄、武内義範ら後進の宗教哲学に多大な影響を与えた。プロテスタント神学(バルト、ブルンナー)との対話を試みた点でも、戦後日本の哲学的神学の出発点に位置する。

【なぜ今読むか】信仰と社会、個人と歴史をいかに媒介するかという問いは、共同体崩壊が進む現代でこそ意味を持つ。日本語で書かれた本格的な宗教哲学のテクストとして、思想的読解の鍛錬の場となる一冊である。

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