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女性の解放

じょせいのかいほう

ジョン・スチュアート・ミル·近代

女性の法的従属を全面的に批判したミル晩年のフェミニスト古典

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政治社会

この著作について

ジョン・スチュアート・ミルが1869年に公刊した著作(原題『女性の隷従』)。妻ハリエット・テイラーとの知的協働を経て書かれた19世紀最大のフェミニスト古典で、自由論(ミル)功利主義と並ぶミル三大著作の一つである。

【内容】

ミルは、男女の法的・社会的地位の不平等は「正義に反する」「社会の進歩を阻害する」の二つの理由から根本的に覆されるべきだと論じる。女性の「本性」とされるものはすべて従属的地位のもとで形成された後天的なものであり、自然的に固定された属性ではない。結婚・親権・教育・職業選択・選挙権のすべてにおいて男女平等を達成するべきであり、その帰結は女性個人のためだけでなく、結婚生活、家庭、国家全体の質の向上をもたらすとされる。

【影響と意義】

英米のフェミニズム第一波運動に直接の理論的基盤を提供し、日本でも福沢諭吉の女性論、与謝野晶子、平塚らいてうに間接に響いた。20世紀のメアリー・ウルストンクラフト再評価も本書の系譜にある。

【なぜ今読むか】

ジェンダー平等をめぐる議論の出発点として、150年前の論証の鋭さを再確認する古典。

著者

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