星
『星界の報告』
せいかいのほうこく
ガリレオ・ガリレイ·近代
望遠鏡による天体観測の最初の報告書
科学
この著作について
ガリレオ・ガリレイが1610年3月にヴェネツィアで公刊した短い天文学書。原題ラテン語『シデレウス・ヌンキウス(星界の報告)』。自作の望遠鏡による天体観測の結果を、わずか2か月余りの短期間でまとめ上げた、科学史の決定的転換点となった著作である。
【内容】
全3部で、月面の観測、恒星・銀河の観測、木星の衛星の観測を順に報告する。月面に山や谷があるという観測結果はアリストテレス的な「完全な天上界」の観念を覆し、天の川が無数の星の集合であるという発見は古代以来の宇宙観を書き換え、「メディチ星」(木星の4衛星)の発見は、地球以外の惑星を周回する天体の最初の実例としてコペルニクス体系の有力な証拠を提供した。
【影響と意義】
出版直後からケプラー、ヨーロッパ諸大学、カトリック教会の双方に強い衝撃を与え、やがてガリレオ自身の宗教裁判の遠因ともなった。近代自然科学が経験・観測・器具を中核に置く営みになる転換点として、科学史の出発点の一つに数えられる。
【なぜ今読むか】
わずか数十ページの短い報告書が世界観を変えた実例として、科学とはどのような言葉を持ちうるのかを考える最良の素材である。
著者
関連する哲学者と話してみる
