ウ
『ウパニシャッド註解』
うぱにしゃっどちゅうかい
古代
シャンカラによる主要ウパニシャッドへの不二一元論的註解群
哲学インド哲学ヴェーダーンタ
この著作について
【内容】8世紀のインドの不二一元論ヴェーダーンタ哲学者シャンカラが、十大ウパニシャッドをはじめとする主要ウパニシャッドに付した註解(バーシュヤ)の総称である。『ブリハッド・アーラニヤカ』『チャーンドーギヤ』『タイッティリーヤ』『アイタレーヤ』『カタ』『イーシャ』『ケーナ』『ムンダカ』『マーンドゥーキヤ』『プラシュナ』などへの註解が知られる。シャンカラはこれらの註解で、梵我一如(汝はそれなり)の教説を不二一元論として体系的に展開し、世界の多様性は無明《むみょう》(アヴィディヤー)に基づく仮現(マーヤー)であって、究極にはブラフマンとアートマンが同一であると論じた。
【影響と意義】『ブラフマ・スートラ註解』と並んでシャンカラ思想の中核資料群であり、後世のヴェーダーンタ諸派(限定不二一元論のラーマーヌジャ、二元論のマドヴァら)の批判と展開はすべてこの註解群を経由して成立した。日本語圏では『シャンカラ』(前田専學)や中村元《なかむらはじめ》の翻訳・研究を通じて受容されている。テクストの厳密な解釈と論証によって聖典解釈を哲学体系へ高めた古典である。
【なぜ今読むか】個別のウパニシャッドを読む際の解釈枠組みとして、不二一元論の系統的な読みを与えてくれる。原典の難解さに迷ったときの羅針盤になる。
著者
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