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『ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド』
(古代インドの作者不詳)·古代
梵我一如思想の核心を伝える最古最大のウパニシャッド
哲学宗教インド思想
この著作について
紀元前7世紀頃に成立したと推定される、最古最大のウパニシャッドの一つである。ヤージュニャヴァルキヤをはじめとする古代インドの聖賢たちによる対話と教説を集成し、ヴェーダーンタ哲学の根本聖典として後世のインド思想全体を方向づけた。
【内容】
全六章からなる大部な作品で、宇宙論・祭式論・自己論・霊魂論・解脱論を縦横に論じる。とりわけ「ネーティ・ネーティ(〜にあらず、〜にあらず)」というアートマンの否定的規定や、「我はブラフマンなり(アハム・ブラフマースミ)」という梵我一如の宣言は、不二一元論の核心的表現として知られる。ヤージュニャヴァルキヤと妻マイトレーイーの対話、ジャナカ王宮での哲学論争などの劇的場面も多く、思弁と物語が織り合わされる構成が特徴である。
【影響と意義】
シャンカラの不二一元論はじめ、ラーマーヌジャ・マドヴァなど後のヴェーダーンタ諸派が共通して根本聖典と仰いだ。19世紀以降は西洋哲学者にも影響し、ショーペンハウアー・ドイッセン・シュレーディンガーなどに深い感銘を与えた。
【なぜ今読むか】
自己とは何かを根底から問う古層の思索が、現代の意識研究や東西比較哲学に依然として鋭い問いを投げかけ続けている。
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