科
『科学と人間行動』
かがくとにんげんこうどう
バラス・F・スキナー·現代
オペラント条件づけを社会へ広げたスキナーの包括的主著
心理学
この著作について
1953年刊。スキナーが「オペラント条件づけ」を鳩と鼠の実験室から取り出し、日常生活・教育・経済・宗教・政治・心理療法といった社会の全領域に適用可能な一般的枠組みとして提示した主著。
【内容】
本書はまず、科学的心理学が「心」「意思」「自我」といった内面的仮構物を前提せずとも、観察可能な行動とその強化の履歴を追うだけで人間の行動を記述できるとする方法論的主張から始まる。続いて、賞罰・消去・形成・連鎖といったオペラント手法の基本、言語行動・自己制御・集団行動・政府と法・宗教と道徳・教育と治療への応用が、五百ページ余の一貫した筆致で展開される。『自由と尊厳を超えて』(1971)の理論的基礎でもある。
【影響と意義】
臨床心理学・行動療法・教育工学(プログラム学習)・組織開発(OB Mod)に深い影響を及ぼした。チョムスキー『言語行動批判』の批判対象としても、二十世紀心理学史に刻まれている。
【なぜ今読むか】
習慣形成・ナッジ・ゲーミフィケーションなど、現代の行動科学の源流を押さえるのに欠かせない一冊である。
著者
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