フィロソフィーマップ

職業としての学問

しょくぎょうとしてのがくもん

マックス・ウェーバー·近代

学問の現代的意味と天職性を問うたウェーバーの晩年講演

Amazonで見る
哲学社会

この著作について

マックス・ウェーバーが1917年、第一次大戦末期のミュンヘンで大学生向けに行った講演録。翌1919年の職業としての政治と対をなす、ウェーバー晩年の最も読み継がれている小著である。

【内容】

学問に生涯を賭ける「内的天職(Beruf)」とは何か、という問いから出発する。学問の世界は分業が極度に進み、博士号を得ても食べていけない不確実な世界である。それでも学問に志す者に、ウェーバーは「知的誠実さ」という倫理を突きつける。科学は価値や意味を直接には提供できず、ただ事実と因果連関を明らかにするにすぎない。この「価値自由(Wertfreiheit)」の立場こそが、宗教的救済や政治的確信とは別の、学問の固有の倫理だと論じる。「世界の脱魔術化」という有名な診断もここで提示される。

【影響と意義】

科学と価値の峻別《しゅんべつ》、事実認識と規範判断の区別といった、現代社会科学の方法論的基礎を打ち立てた。丸山眞男《まるやままさお》をはじめ戦後日本知識人の思想的規範となり、今も大学教育の出発点的必読書として広く読まれる。

【なぜ今読むか】

AIと情報洪水の時代に、「知ることの倫理」を問い直すための古典的出発点。

著者

関連する哲学者と話してみる

Amazonで見る