職
『職業としての政治』
しょくぎょうとしてのせいじ
マックス・ウェーバー·近代
政治家の倫理と責任を問うたウェーバー晩年の講演
政治
この著作について
マックス・ウェーバーが1919年、ドイツ革命直後のミュンヘンで学生団体向けに行った講演録。『職業としての学問』(1917)と対をなすウェーバー晩年の双璧で、近代政治論の古典的テクストとなった。
【内容】
「支配の社会学」の観点から、正統的支配の三類型(伝統的・カリスマ的・合法的)を提示する。政治を生業とする職業政治家に必要な資質として、「情熱」「責任感」「判断力」の三つを挙げ、特に「結果への責任倫理」を強調する。キリスト教的な「心情倫理(信念さえ正しければ結果は問わない)」と政治家の「責任倫理(結果に責任を負う)」を峻別《しゅんべつ》し、後者こそが政治家に求められると論じる。最後の「にもかかわらず」という印象的な結語は、不可能に見える状況でも政治に携わる覚悟を呼びかける。
【影響と意義】
戦後の政治思想、民主主義論、リーダーシップ論に決定的影響を与えた。カール・シュミット、アーレント、丸山眞男《まるやままさお》、レオ・シュトラウスらがそれぞれの仕方で本書と対決した。
【なぜ今読むか】
責任と結果を考え抜く政治倫理の古典として、ポピュリズム・SNS政治の時代に改めて読み返すべきテクスト。
著者
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