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リチャード三世

りちゃーどさんせい

シェイクスピア·近代

悪の魅力を極限まで描いたシェイクスピア初期史劇の傑作

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文学

この著作について

ウィリアム・シェイクスピアが1592〜94年ごろ執筆した5幕の歴史劇。ヘンリー六世三部作に続くバラ戦争サイクルの結末部にあたり、身体的欠損を抱えたヨーク家の公爵リチャードが王位を簒奪し、やがてボズワースの戦いで滅ぶまでを描く、シェイクスピア初期の最高傑作である。

【内容】

冒頭、「われらが不満の冬は、ヨークのこの太陽によって栄光の夏となった」という有名な独白でリチャードが観客に直接語りかけ、自らの「悪党として生きる」決意を宣言する。兄王クラレンスの暗殺、甥たち(ロンドン塔の王子たち)の謀殺、寡婦アンへの冷酷な求婚、王位簒奪、良心の呵責と悪夢、ボズワースの敗戦と「馬を、馬を、馬のかわりにわが王国を」の絶叫まで、観客を共犯者として巻き込む悪のカリスマが全篇を支配する。

【影響と意義】

英文学における「悪の魅力」の原型を提示した作品として、ミルトンのサタン、バイロンのマンフレッド、ドストエフスキーの殺人者、現代の反英雄ドラマにまで深い系譜を伸ばす。

【なぜ今読むか】

権力の誘惑と自己破滅のメカニズムを、これほど痛烈に描いた作品は今もほかにない。

著者

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