ク
『クワイン:ホーリズムの哲学』
くわいん ほーりずむのてつがく
丹治信春·現代
クワインのホーリズム哲学を解説した入門書
哲学入門
この著作について
分析哲学研究者・丹治信春《たんじのぶはる》が、二十世紀分析哲学の巨人W・V・O・クワインの思想を体系的に解説した入門書(現代思想の冒険者たちシリーズ)。
【内容】
本書はまず、有名な論文「経験主義の二つのドグマ」で打ち出された分析・総合の区別批判と還元主義の否定、そこから導かれる全体論(ホーリズム)を整理する。続いて、主著『ことばと対象』の翻訳の不確定性、指示の不可測性、第二主著『指示と様相』の存在論的相対性、自然化された認識論、経験主義の徹底としてのクワインの立場までが、分析哲学の文脈に即して丁寧に解きほぐされる。論理実証主義との関係、ドナルド・デイヴィドソンの意味論、プットナムの内在的実在論との対話も視野に入れられる。
【影響と意義】
日本語でクワインを読むための標準的ガイドとして長く参照されてきた。言語哲学・認識論・科学哲学・心の哲学の現代的展開を理解するうえでの鍵となる書物である。
【なぜ今読むか】
技術的な議論を避けずに、しかし明晰な日本語で一つずつ論点を追跡していく筆致が信頼できる。クワインの革新性が、単なる破壊ではなく経験主義の徹底として見えてくる、骨太の入門書である。
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