哲
『哲学・芸術・言語』
てつがくげいじゅつげんご
ハンス=ゲオルク・ガダマー·現代
解釈学の立場から文化と言語を論じる論文集
哲学解釈学現代思想
この著作について
ドイツの哲学者ハンス=ゲオルク・ガダマーが、哲学的解釈学の立場から芸術・歴史・言語をめぐって論じた論文・講演を集めた小品集の邦訳である。未来社より1977年に斎藤博・近藤重明・玉井治の共訳で刊行された。原本はドイツ語論文集 Kleine Schriften 等からの編訳にあたる。
【内容】主著『真理と方法』(1960)で展開された解釈学的経験の理論を踏まえつつ、過去を媒介して現代と接続させる文化の翻訳、芸術作品の真理経験、世界経験の言語性といった主題が論じられる。各論考は短いが、ガダマーの中核概念(地平の融合、伝統、対話)を異なる角度から照らし出し、主著で見えにくかった問題意識の広がりを補う役割を果たす。
【影響と意義】日本における解釈学受容の初期に位置する重要文献であり、『真理と方法』の難解さに尻込みする読者にとって、ガダマー思想への手堅い導入路となってきた。芸術論・文化論への応用可能性を示した点でも、美学・文学研究への影響が大きい。
【なぜ今読むか】機械翻訳が日常化し異文化間対話の様式が変容する現在、ガダマーの言うテクストとの対話、地平の融合という発想は、AI時代の理解論を再検討するうえで参照点となる。短い論考の集まりであるため、解釈学への入口としても適している。
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