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ロバート・ノージック·現代

知識・自由・自己・意味を横断する分析的形而上学の大著

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哲学分析哲学形而上学

この著作について

アメリカの哲学者ロバート・ノージックが1981年に刊行したPhilosophical Explanationsの邦訳である。坂本百大ほかの訳で1997年に青土社より上下巻として出版された。

【内容】哲学の営みを相手を論破する説得ではなく、世界がいかにして可能かを描き出す理解の探究として再定義する。同一性と自己、知識の理論、自由意志、価値、人生の意味といった広範な主題が、形式的議論と自由な思索の往復を通して論じられる。とりわけ知識を真理追跡条件で定義する反事実条件アプローチや、生の意味を限定的存在の自己超越として捉える議論は、独立に多くの議論を呼んだ。前著アナーキー・国家・ユートピアが政治哲学の領域で果たした衝撃を、形而上学の地平で繰り返した仕事と評される。

【影響と意義】論証と反駁を重ねる「説得の哲学」への代替として、複数の説明を並置する「理解の哲学」を提示し、分析哲学の方法論に新風を吹き込んだ。後の意味の哲学・徳認識論への影響も大きい。

【なぜ今読むか】議論の勝ち負けに収斂しがちな言説空間に疲れた読者にとって、世界の説明可能性そのものを丁寧にたどるノージックの姿勢は、哲学を再び豊かな営みとして取り戻す手がかりとなる。分量は大部だが、章ごとに独立に読める構成も親切である。

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