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パウロ

E.P.サンダース·現代

新観点に立つパウロ研究の入門書

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哲学神学聖書学

この著作について

新約聖書学の世界的権威E.P.サンダースが書き下ろしたパウロ入門書である。原著は1991年Oxford University Pressから刊行された『Paul: A Very Short Introduction』、邦訳は土岐健治・太田修司訳で教文館2002年。

【内容】

伝統的なルター派的解釈、すなわち「律法による義」と「信仰による義」の対立図式を見直し、パウロの神学を第二神殿期ユダヤ教の文脈に置き直す。サンダースが提唱した「契約的律法主義」の発想が下敷きとなり、回心の意味、異邦人伝道の動機、終末論的期待、共同体倫理が新観点(New Perspective on Paul)の立場から平明に解説される。生涯と神学の双方を簡潔にカバーし、研究の最前線が新書のような分量に凝縮されている。

【影響と意義】

サンダースの主著『Paul and Palestinian Judaism』が学界に巻き起こしたパラダイム転換を、一般読者向けに圧縮した一冊である。新観点をめぐる近年の論争を理解するための出発点となるテクストであり、聖書学から思想史までを越境する読者にとって必読の入門書だ。

【なぜ今読むか】

通俗的なパウロ像から離れ、ユダヤ人としてのパウロを見つめ直すことは、キリスト教思想の根を理解するうえで決定的な作業となる。学界の議論を最短で掴める手頃な案内書として価値が高い。

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