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アメリカ金融史

あめりかきんゆうし

ミルトン・フリードマン·現代

大恐慌を金融政策の失敗に帰した画期的経済史

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経済

この著作について

ミルトン・フリードマンがアンナ・シュワルツと共著で1963年に公刊した経済史書。副題は「1867〜1960」。NBER(全米経済研究所)の長期プロジェクトの成果として執筆され、20世紀経済学の最重要文献の一つに数えられるマネタリズムの礎石である。

【内容】

南北戦争後から戦後までほぼ100年間の米国貨幣供給量・金融政策・景気循環を、詳細な統計とともに記述する。中心となるのは、1929年に始まる大恐慌を連邦準備制度の誤った金融引き締めによる貨幣供給の激減として説明する分析で、当時支配的だったケインズ派の需要不足説に強力な対抗理論を提示した。インフレ・デフレ・景気循環の主要原因を財政政策ではなく貨幣供給に帰する「マネタリズム」の実証的基盤となった。

【影響と意義】

1970年代以降の新自由主義経済政策、とくに1980年代の米国・英国のインフレ退治、日本の量的緩和政策にまで強い影響を与え続けた。2008年金融危機とコロナ禍の金融政策も、本書の診断の枠内で議論された。

【なぜ今読むか】

中央銀行の役割をめぐる現代の議論は、本書の診断を踏まえなければ成り立たない。経済学史上の必読書である。

著者

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