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近代:未完のプロジェクト

きんだい みかんのぷろじぇくと

ハーバーマス·現代

ポストモダン批判に対する近代擁護のハーバーマス講演

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哲学

この著作について

ユルゲン・ハーバーマスが1980年9月、フランクフルト市のアドルノ賞受賞講演として発表した短いテクスト。同年『ディ・ツァイト』紙に掲載され、翌81年の『新しい不透明性』に収録された、ハーバーマス中期の思想的宣言として知られる講演である。

【内容】

ポストモダン思想(リオタール、フーコーデリダら)が近代の理念そのものを解体しようとする潮流に対して、ハーバーマスは近代の解放的・理性的プロジェクトは挫折したのではなく未完のまま残されているに過ぎないと反論する。マックス・ヴェーバーの「価値領域の分化」(科学・道徳・芸術の自律化)を近代の核心と捉え直し、分化した諸領域が専門家の手に封じ込められ日常生活から切り離されている点を問題視する。芸術前衛の実践を参照しながら、生活世界と専門領域をコミュニケーション的理性によって再接続する道を示す。

【影響と意義】

ポストモダン論争を明確に可視化した出発点として、1980年代以降の欧米の社会哲学・文化批評の地形を大きく方向づけた。続く主著コミュニケーション的行為の理論(1981)への理論的見取り図としても読める。

【なぜ今読むか】

ポピュリズムと反啓蒙が再び勢いを得る現代、「近代は失敗したのか」を問い直す出発点として短く強い一本である。

著者

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