マ
『マス・イメージ論』
ますいめーじろん
吉本隆明·現代
サブカルチャーを思想の素材とした批評書
哲学戦後思想文化批評
この著作について
【内容】1984年に福武書店から刊行された吉本隆明の批評書である。1980年代の消費社会とサブカルチャーを思想の素材として論じ、テレビ、漫画、歌謡曲、コピーライトなどを文学・思想と等価に扱う。現代を「マス・イメージ」の時代として読解し、純文学的高踏や政治的革命の枠組みから解放された新しい批評の地平を切り開いた著作である。
【影響と意義】吉本が60〜70年代の政治的論客から80年代の文化批評家へ転位したことを示す画期的著作であり、後の『ハイ・イメージ論』『反核異論』へと繋がる。サブカルチャーを真剣な思考対象とする態度は、東浩紀《あずまひろき》ら後続世代の動物化論や文化批評の方向にも影響を残した。福武文庫、講談社文芸文庫と版を変えて読み継がれる。
【なぜ今読むか】SNSと配信文化が日常を覆う現代において、「マス・イメージ」の理論的射程はむしろ拡張している。低俗とされる文化現象から思想を読み取る本書の手つきは、現代カルチャー批評の方法論的源流として今も実践的価値を持つ。
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