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真淵と宣長

まぶちとのりなが

田中康二·現代

「松坂の一夜」を史料批判から再検討した国学史研究

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哲学日本思想国学

この著作について

国学史研究者・田中康二による、賀茂真淵《かものまぶち》と本居宣長《もとおりのりなが》の関係を史料批判から立体的に描いた研究書である。副題は「『松坂の一夜』の史実と真実」。中公新書から2017年に刊行された。

【内容】

本居宣長が松坂で師・賀茂真淵と一夜の対面を果たしたという伝説的逸話「松坂の一夜」を、後世の伝聞や脚色を剥がして一次史料から再検討する。両者の手紙・著作・周辺資料を綿密に追跡し、書簡を通じた長距離師弟関係としての国学共同体の実像を描き出す。真淵のますらをぶり、宣長のもののあはれという対立的に語られがちな美意識の継承と差異も再評価され、両者の万葉観・古事記観の違いまで踏み込んで論じられる。

【影響と意義】

通説的な「松坂の一夜」イメージを学問的に解体しつつ、二人の関係を国学の歴史的構成のなかに位置づけ直した。江戸期国学研究および近世思想史の重要な参照点となっている。

【なぜ今読むか】

伝説と史実の関係をどう読み解くかという歴史学の方法を、具体例を通じて学べる優れたモデルとなる。

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