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カント『純粋理性批判』入門

かんとじゅんすいりせいひはんにゅうもん

黒崎政男·現代

純粋理性批判の読解ガイド

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哲学入門

この著作について

カント研究者・黒崎政男《くろさきまさお》が、哲学史上もっとも難解と名高い純粋理性批判一本に絞り、その骨格を一般読者向けに解説した入門書。

【内容】

本書は、『純粋理性批判』の中心問い「ア・プリオリな総合判断はいかにして可能か」を出発点に据える。そのうえで、感性と悟性の区別、時間・空間の超越論的観念性、純粋悟性概念(カテゴリー)の演繹、物自体と現象の区別、認識と自由の関係、そして四つのアンチノミー(二律背反)を順に追いかけていく。特に弁証論では、世界の始まり、最小単位、自由意志、神の存在という伝統形而上学の問題が、なぜ理論理性では決着がつかないのかが、具体例を交えて解き明かされる。

【影響と意義】

岩波文庫や平凡社ライブラリー版の原典に挑む前後のガイドとして、長年にわたり読者を獲得してきた。『純粋理性批判』単独の解説書のなかでも、論理構造を掴むのに特化した点で独自の位置を占めている。

【なぜ今読むか】

「世界に始まりはあるか」「私は自由に選べるのか」という、誰もが一度は抱く素朴な問いを、理性は決定的に解けないと主張するカントの議論は、知的謙虚さを育てる。原典に挑みたい人の山歩きに欠かせない地図である。

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