精
『精神分析入門』
せいしんぶんせきにゅうもん
ジークムント・フロイト·近代
ウィーン大学で行われた精神分析の最も包括的な一般向け講義
心理哲学
この著作について
ジークムント・フロイトが第一次世界大戦期(1915〜17年)にウィーン大学で一般の聴衆向けに行った28の連続講義をまとめた著作。後に『続・精神分析入門』(1933)も加わり、精神分析の理論と治療をもっとも包括的かつ平易に叙述したフロイト主著の一つとなっている。
【内容】
三部構成。第一部「失策行為(錯誤行為)」で、言い間違い・書き間違い・物忘れといった日常的現象から無意識の存在を説き起こす。第二部「夢」で夢解釈の技術と夢の意味構造を展開。第三部「神経症の一般理論」で精神病理の臨床を概観し、リビドー発達、抑圧、転移、症状形成、そして精神分析療法の原理を解説する。まだ後期構造論には至っていない『自我とエス』以前の体系が、一般聴衆向けに最も明晰に展開される。
【影響と意義】
世界各国で数十の言語に翻訳され、20世紀の人文科学の基礎教養として大学カリキュラムに組み込まれた。精神分析を専門外の読者に開いた教育史上稀有な成功例である。
【なぜ今読むか】
フロイトの全体像を最も短時間で掴める導入書として、100年経ったいまも有用性を失っていない。
著者
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