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『シェリング講義』
しぇりんぐこうぎ
マルティン・ハイデガー·現代
シェリング『人間的自由の本質』を読み解いたハイデガーの転回期講義
哲学
この著作について
マルティン・ハイデガーが1936年のフライブルク大学夏学期に行ったシェリングの『人間的自由の本質』(1809)講義。『存在と時間』以後の「転回」期における、ハイデガーの形而上学史的思索の重要な結節点である。
【内容】
シェリングが『人間的自由の本質』で提示した「悪の根拠としての自由」「暗黒根底と存在の謎」というテーマを、ドイツ観念論の頂点であり同時にその限界点として読み解く。ハイデガーは自由を「善悪の可能性への関わり」と定義するシェリングの議論を、存在そのものの動性・否定性・有限性への問いへと接続する。西洋形而上学の終焉を内側から指し示すテクストとしてシェリングを位置づけ、同時に自身の後期思想の予告篇ともなる。
【影響と意義】
戦後、シェリング研究復興の原動力となった講義の一つであり、後期ハイデガーの「存在の歴史」構想や、ティリッヒ神学、ドゥルーズの差異論など多方面に影響を及ぼした。日本ではシェリング再評価の主要な糸口として読まれてきた。
【なぜ今読むか】
「自由」と「悪」の根源的結びつきを問うシェリングを介し、技術と自由をめぐる現代的問題を形而上学的に考える足場を提供する。
著者
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