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Social Darwinism in European and American Thought

Mike Hawkins·現代

社会ダーウィニズムを精緻に再構成した標準研究

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哲学社会思想

この著作について

イギリスの歴史家マイク・ホーキンス(Mike Hawkins、1946〜)が1997年にケンブリッジ大学出版から刊行した『Social Darwinism in European and American Thought, 1860-1945: Nature as Model and Nature as Threat』である。邦訳は未刊行だが、社会ダーウィニズム研究の標準書として世界的に参照される。

【内容】

本書は「社会ダーウィニズム」という概念を、ダーウィン・ラマルク・スペンサーの自然観の差異まで遡って再定義することから始まる。第1部はダーウィン自然学の哲学的核を抽出し、第2部はスペンサー・サムナー・キッド・ロワイエ・ヘッケル・ロンブローゾら欧米主要思想家を国別に分析、第3部は社会改革論・人種主義・優生学・女性論・ナチズムとファシズムにおける社会ダーウィニズムの政治的利用を扱う。「自然をモデルとして読む」立場と「自然を脅威として読む」立場の二極構造が、本書を貫く分析軸である。

【影響と意義】

本書はリチャード・ホーフスタッターの古典『アメリカ思想における社会ダーウィニズム』以後最も体系的な再構成として、思想史・科学史・政治思想史の標準的参照点となった。日本では本書とともに荻原清子・佐倉統らが社会ダーウィニズム研究を更新し、進化論受容史の精緻化に寄与した。

【なぜ今読むか】

「自然な競争」「適者生存」を口にする現代の言説の系譜を理解するうえで欠かせない一書である。

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