禅
『禅仏教論集』
ぜんぶっきょうろんしゅう
鈴木大拙《すずきだいせつ》·現代
鈴木大拙が英語で禅を世界へ紹介した記念碑的論集(全3シリーズ)
宗教禅
この著作について
鈴木大拙《すずきだいせつ》が英語で執筆した『Essays in Zen Buddhism』全三シリーズ(1927・1933・1934)の総称。20世紀の西洋に禅仏教を本格的に紹介した記念碑的著作で、鈴木の世界的名声を確立した。
【内容】
第一シリーズは禅の歴史、初祖から六祖までの伝統、看話禅と公案《こうあん》、悟りの諸相を論じる。第二シリーズは『無門関《むもんかん》』『碧巌録《へきがんろく》』など公案集の精読、坐禅と日常の修行、禅と日本文化の関係に進む。第三シリーズは華厳哲学と禅、般若の論理、禅匠たちの問答が深められる。鈴木は禅を学術的研究対象としてではなく、自身が学僧として実践した内的経験から論じ、それでいて西洋の哲学・神学・心理学(ウィリアム・ジェイムズ、エックハルト、フッサール)と接続する離れ業を演じた。
【影響と意義】
ハイデガー、ユング、トマス・マートン、エーリッヒ・フロム、ジョン・ケージら20世紀の知識人に直接影響を与え、ビート文学(ケルアック、ギンズバーグ)、米国の禅センター運動の思想的源泉となった。「ZEN」という語が世界共通の文化財となったのは、本書なしには考えられない。
【なぜ今読むか】
マインドフルネスがビジネス文脈で消費される現代に、禅の本来の精神を辿り直す手がかりとして、なお決定的な参照点である。
著者
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