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エル・アレフ

ホルヘ・ルイス・ボルヘス·現代

無限を一点に凝縮した表題作を含むボルヘス円熟期の短編集

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文学

この著作について

アルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスが1949年に発表した短編集。表題作『エル・アレフ』を含む17篇を収め、伝奇集と並び彼の円熟期を代表する代表作である。

【内容】

表題作は語り手の友人が死去したのち、その地下室に宇宙のあらゆる地点を同時に含む小さな球体「アレフ」があると告げられるという物語で、無限・永遠・全体性を一点に圧縮する直観が語りの緊張を生む。『不死の人』『アヴェロエスの探求』『もう一つの死』『神の書』ほか、鏡・迷宮・書物・神秘家・イスラム哲学・タルムードといったボルヘス的主題が集結する。幻想と思弁を融合させた独特の散文が全篇を貫く。

【影響と意義】

マジックリアリズム文学の源泉として、ガルシア・マルケスやコルタサル、英語圏のジョン・バースやウンベルト・エーコに直接影響を与えた。哲学的には可能世界論・量子解釈・デジタル無限論との親和性からも繰り返し言及される。

【なぜ今読むか】

情報洪水のなかで「すべてを一点で見通す」という欲望を、ボルヘスは一世紀前にすでに物語化していた。その問いは生成AIの時代にいよいよ響く。

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