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こどものきょういく

アルフレッド・アドラー·現代

個人心理学を教育現場に応用したアドラーの実践的な一冊

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心理教育

この著作について

アルフレッド・アドラーが1930年にウィーンで公刊した教育心理学の入門書。自身の個人心理学の理論を、親と教師が日常のなかで使える言葉に翻訳した実践編であり、アドラー心理学の普及に大きく貢献した一冊である。

【内容】

全14章。子どもの行動をすべて「目的」の視点から読むという個人心理学の基本姿勢を軸に、劣等感と優越への努力、共同体感覚、兄弟姉妹の順序(第一子・末子・一人っ子)、学校適応の失敗、甘やかしと放任の両方がもたらす歪み、非行の予防などを具体的な事例とともに論じる。抽象論ではなく、実際の親子・師弟関係のなかで起きる摩擦の分析と対処法が中心で、診断よりも「勇気づけ」という方向性が一貫している。

【影響と意義】

20世紀前半のヨーロッパとアメリカにおけるアドラー学派の広がりを決定づけ、日本でも戦後、野田俊作、岸見一郎らによる紹介を経て、嫌われる勇気ブームの思想的背景となった。現代の児童精神医学・アタッチメント研究とは別系統ながら、相補的な視点を提供する。

【なぜ今読むか】

叱る・褒めるの二元論を超えた第三の言葉(「勇気づけ」)を探している親・教師にとって、今も最良の入口の一つ。100年近く前の本だとは感じさせない具体性がある。

著者

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