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廃棄された宇宙像 中世・ルネッサンスへのプロレゴーメナ

はいきされたうちゅうぞう

C・S・ルイス·現代

C・S・ルイスが描く中世・ルネサンス文学の宇宙観入門

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中世文学宇宙論

この著作について

ナルニア国物語で知られる作家・批評家C・S・ルイスのオックスフォード講義に基づく中世・ルネサンス文学入門で、原著The Discarded Imageは1964年(没後刊)、邦訳は2003年に八坂書房より刊行された。

【内容】中世人が抱いていた階層的・有機的な宇宙像、すなわち地球を中心に天球が同心円状に配置され、各球を知性体(インテリゲンティア)が動かすというコスモロジーを、文学テキストに即して再構成する。プトレマイオス天文学、四大元素説、四体液説、天使論、自由学芸の体系などが、ダンテからシェイクスピアまでの作品理解にいかに不可欠かを示す。古典作品からの豊富な引用が特徴である。

【影響と意義】中世文学研究の名著として広く読まれ、原著は英語圏の人文学教育で長く参照されてきた。邦訳は小野功生・永田康昭による。専門的な思想史と文学批評を結ぶ橋渡しの役割を果たし、思想史と文学を分けて考えがちな研究者にとっても示唆に富む一冊となっている。

【なぜ今読むか】科学革命が「廃棄」した世界観に立ち戻ることで、現代人が当然としている宇宙観を相対化できる。中世哲学・神学の背景にある世界感覚を直観的につかむための一冊として有益である。

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