自
『自由の条件』
じゆうのじょうけん
フリードリヒ・ハイエク·現代
自由社会を支える法と制度の原理を体系的に論じたハイエク中期の主著
政治経済
この著作について
オーストリア出身の経済学者フリードリヒ・ハイエクが1960年に公刊した政治哲学・法哲学の大著。『隷属への道』から16年を経て書かれ、自由な社会を制度的に支える条件を包括的に体系化した、20世紀古典的自由主義の中核的テクストである。
【内容】
三部構成で、第一部「自由の価値」では、知識の分散性ゆえに個人の自由な試行錯誤なしに社会は進歩しえないと論じる。第二部「自由と法」では、法の支配、平等、法と立法の区別、憲政原理を論じ、「自由は特定の善のためではなく、個人の領分を画す抽象的一般規則への服従として」定義される。第三部「福祉国家における自由」では、社会保障・労働組合・通貨管理・税制などの福祉国家的制度を、自由と両立する形で再設計する具体提案が示される。
【影響と意義】
サッチャー、レーガン政権のブレイン、公共選択論、法と経済学、制度派経済学の思想的支柱となり、現代の憲法論・制度論に深く影響する。『法と立法と自由』への序曲的位置も持つ。
【なぜ今読むか】
民主主義と自由の関係が再度問われる現代、両者の緊張を直視する古典的文法。
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