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完

『完全な人間を目指さなくてもよい理由』

かんぜんなにんげんをめざさなくてもよいりゆう

現代

サンデルが遺伝子操作やドーピングなど身体増強の是非を問う生命倫理の本

哲学

この著作について

マイケル・J.サンデルが、遺伝子操作や人間の身体増強(エンハンスメント)をめぐる倫理を論じた本。日本語版は林芳紀と伊吹友秀の訳で、「遺伝子操作とエンハンスメントの倫理」という副題を付けて2010年10月にナカニシヤ出版から刊行された。全194頁である。

【内容】

紀伊國屋書店の内容説明は本書をサンデル教授の「白熱」生命倫理学教室と呼び、遺伝子操作やスマートドラッグ、ドーピングは悪なのか、どこまでなら許されるのか、身体を増強したいという人間の欲望は正義なのか、という問いを掲げる。章立ては、第1章「エンハンスメントの倫理」で始まり、第2章「サイボーグ選手」、第3章「設計される子ども、設計する親」、第4章「新旧の優生学」と進んで、第5章「支配と贈与」に至る。最後のエピローグの題は、胚の倫理と幹細胞をめぐる論争である。

【影響と意義】

章題から見える扱いの範囲は、サイボーグ選手、子どもの設計、新旧の優生学、胚と幹細胞をめぐる論争にまたがる。書店に載る著者等紹介では、訳者の林芳紀は倫理学専攻、伊吹友秀は医療倫理学専攻で、ともに東京大学大学院医学系研究科の所属とある(刊行当時の掲載)。

【なぜ今読むか】

遺伝子操作やスマートドラッグ、ドーピングは悪なのか、どこまでなら許されるのか。内容説明が掲げるこの問いに、第1章からエピローグまで章を追いながら、自分なりの答えを探したい人に向く。

著者

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