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アウグスティヌス伝

あうぐすてぃぬすでん

ピーター・ブラウン·現代

古代末期の知識人世界に位置づけたアウグスティヌス決定版伝記

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歴史宗教

この著作について

プリンストン大学の古代末期史家ピーター・ブラウン(1935〜)が1967年に刊行した『Augustine of Hippo』の邦訳。古代末期研究という新しい学問分野を切り開いた記念碑的伝記である。

【内容】

アウグスティヌスの北アフリカでの幼少期、カルタゴでの修辞学修行、マニ教との出会い、ミラノでのアンブロシウスとの邂逅、回心、母モニカの死、司教就任以降のドナトゥス派・ペラギウス派論争、神の国執筆、ヴァンダル族包囲下でのヒッポ陥落直前の死までを、本人の書簡や説教を一次史料として丁寧に再構成する。同時に、四世紀末から五世紀にかけてのローマ帝国西方の社会・宗教・文化の総体を、アウグスティヌスという一人の知識人を窓として描き出す。

【影響と意義】

伝統的な「教父アウグスティヌス」像から、社会史・心性史の文脈で生きた知識人像へとアウグスティヌス研究の重心を移した。本書を起点に「late antiquity(古代末期)」という時代区分が学問的に確立され、ブラウンは古代末期研究の創始者として位置づけられた。1990年代に増補改訂版が出版されている。

【なぜ今読むか】

古代と中世の境界に立つ思想家がいかに自己と時代を見つめたかを、最高の歴史家の筆致で味わえる伝記の名著である。

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