神
『神を待ちのぞむ』
かみをまちのぞむ
シモーヌ・ヴェイユ·現代
カトリック神父ペランへの書簡と覚え書きをまとめた遺稿集
哲学宗教
この著作について
1950年、シモーヌ・ヴェイユの死後7年を経て刊行された書簡・覚え書き集。副題は「霊的自叙伝」にあたる書簡6通と論考6篇からなる。
【内容】
マルセイユ時代に交流したドミニコ会神父ジョゼフ=マリー・ペランへの手紙には、洗礼を拒否し続ける理由、キリスト教外の宗教の真理、「不幸」と「注意」の関係、ギリシア悲劇・『バガヴァッド・ギーター』・カタリ派へ向けた敬意が、告白的な筆致で綴られる。続く論考では「神への愛の暗黙の形」「『主の祈り』についての省察」「友情について」など、ヴェイユ後期思想の鍵概念が、聖書・プラトン・数学・工場労働の体験を織り交ぜつつ展開される。編者ペランによる序文は、ヴェイユの信仰と教会のあいだの緊張を率直に語り、読者の読みを方向づけている。
【影響と意義】
T・S・エリオット、アルベール・カミュ、ポール・リクール、スーザン・ソンタグらに深く読み継がれ、二十世紀後半のキリスト教神学と世俗宗教論の交差点に今も立つ古典となっている。
【なぜ今読むか】
自分の救いよりも他者の不幸に注意を払い続けることの厳しさと慈愛は、SNS時代にこそ読み直したい倫理的言葉である。
著者
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