フィロソフィーマップ

アレクサンドロスの征服と神話

あれくさんどろすのせいふくとしんわ

森谷公俊·現代

東征の歴史的実像と後世の神話化を分けて描く一冊

Amazonで見る
歴史

この著作について

帝京大学の西洋古代史研究者・森谷公俊が、講談社「興亡の世界史」シリーズの一冊として2007年に刊行した、アレクサンドロス東征の通史的概説。

【内容】

マケドニア王国の興隆、フィリッポス2世による軍制改革、アリストテレスによる教育、ペルシア遠征の各段階、インド遠征、バビロンでの早世までを、最新の考古学的成果と一次史料の批判的読解に基づいて叙述する。同時に、ヘレニズム期から中世イスラーム世界、ヨーロッパ中世のロマンス、近代の植民地主義イデオロギーに至るまで、アレクサンドロス像がどう神話化され利用されてきたかを並行して追う。「英雄譚」と「歴史的実像」を区別する歴史叙述の方法論的意識が貫かれている。

【影響と意義】

日本語で読めるアレクサンドロス研究のなかでも、現代の研究水準を反映しつつ一般読者向けに書かれた標準的な入門書として位置づけられる。古代ギリシア・ヘレニズム哲学を学ぶための歴史的背景を提供する役割も果たしている。

【なぜ今読むか】

英雄崇拝とポピュリズムが復活する現在、「偉大な指導者」像がいかに事後的に作られるかを、古代の事例から学ぶ手がかりとなる。

関連する出来事

Amazonで見る