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『アラン・チューリング:エニグマ』
アンドリュー・ホッジス·現代
映画「イミテーション・ゲーム」原作となったチューリングの決定版評伝
科学伝記
この著作について
数学者アンドリュー・ホッジス(Andrew Hodges、オックスフォード大学)が1983年に刊行した、アラン・チューリングの生涯と思想を描いた大著。映画「イミテーション・ゲーム」(2014年)の原作としても知られる。
【内容】
本書はまず、パブリックスクール時代の親友クリストファー・モーコムとの出会いと死別が、後のチューリング哲学に残した影を丁寧に追う。ケンブリッジのキングズ・カレッジでの数学研究、1936年の論文「計算可能数について」で万能チューリング機械を構想した経緯、プリンストン留学、第二次大戦中のブレッチリー・パークでエニグマ暗号解読に果たした中心的役割、戦後のマンチェスターで「計算する機械と知能」を書きチューリングテストを提案した時期、そして同性愛罪での有罪判決、化学的去勢処置、そして1954年の謎の死までが、科学史と社会史の両側から描かれる。
【影響と意義】
計算機科学史・暗号史・セクシュアリティ史を横断する評伝として、二十世紀後半の科学者評伝のなかでも別格の評価を得ている。
【なぜ今読むか】
AI・暗号・多様性をめぐる現代の論点の根底に、チューリングの生と死は今も静かに響いている。
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