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統辞構造論

とうじこうぞうろん

ノーム・チョムスキー·現代

生成文法を提唱し言語学に革命をもたらしたチョムスキー出世作

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哲学科学

この著作について

ノーム・チョムスキーが1957年に公刊した言語学の小著。生成文法理論を初めて体系的に提示し、20世紀後半の言語学・認知科学を根本から塗り替えた、いわゆる「チョムスキー革命」の起点となるテクストである。

【内容】

全9章。行動主義心理学に依拠するブルームフィールド学派の構造言語学を、内的心理過程を扱えない点で不十分と批判する。言語の本質は有限の規則から無限の文を生成する能力(生成能力)にあり、この能力は有限状態文法では捉えきれず、句構造文法さらに変形文法が必要だと数学的厳密さで論証する。有名な例文「Colorless green ideas sleep furiously」が、文法的に正しくも意味的にナンセンスな文の例として提示される。

【影響と意義】

スキナー言語行動への書評(1959)と合わせ、認知革命の起爆剤となった。認知科学・AI・心の哲学・生得論争における言語研究の枠組みを一変させ、以後60年以上にわたり言語学の中心論争の震源地であり続けている。

【なぜ今読むか】

大規模言語モデルが「文法なしの学習」で言語を扱う現代、「生得的言語能力」論との緊張を理解する原点。

著者

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