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『リビドーの変容と象徴』
りびどーのへんようとしょうちょう
C.G.ユング·現代
ユングがフロイトと袂を分かつ画期的著作
哲学心理学神話
この著作について
【内容】1912年に刊行されたユングの著作である。原題は Wandlungen und Symbole der Libido。神話・宗教象徴・古代の儀礼を素材に、リビドーを性的衝動に還元せず、生命のエネルギー一般として捉え直した。米国の若い女性ミラーの空想を分析しながら、無意識の集合的層に潜む元型的イメージを浮かび上がらせる構成をとる。
【影響と意義】本書はフロイトとの理論的決裂を決定づけた書物として知られる。性欲リビドー一元論を退け、後に元型論や集合的無意識として体系化される分析心理学の方向を準備した。1952年に大幅な改訂を経て『変容の象徴』(Symbole der Wandlung)として再刊され、邦訳もこの題で読まれることが多い。
【なぜ今読むか】神話と心理を往還する読みは、現代のサブカルチャーや夢分析を考える上でも示唆に富む。性的還元論への批判は、人間の動機を多元的に捉える視座を与えてくれる。ユング思想の出発点を原典で辿りたい読者には欠かせない一冊である。
著者
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