新
『新訂 孫子』
しんていそんし
孫子(訳注 金谷治)·古代
竹簡本を反映した岩波文庫版の定本
哲学兵法
この著作について
中国古代の兵学書『孫子』の岩波文庫版定番。中国古代思想史研究の泰斗である金谷治《かなやおさむ》が訳注を施し、銀雀山漢墓竹簡本の知見を反映して旧版を改訂した新訂版である。2000年4月刊行。
【内容】
計篇から始まり作戦・謀攻・形・勢・虚実・軍争・九変・行軍・地形・九地・火攻・用間まで、全十三篇の原文・訓読・現代語訳・簡注を備える。「兵は国の大事」と冒頭で宣言される本書は、戦争を国家の存亡に関わる重大事と位置づけたうえで、戦わずして勝つことを最善とし、地形・気象・人心・情報・偽情報といった条件の総合的な計量によって勝敗を制するべしと説く。1972年に出土した竹簡本を反映した新訂版は、伝世本との異同を簡潔に注記し、テキスト史的な厚みも備える。
【影響と意義】
金谷訳は文庫として最も流通している『孫子』であり、初学者から研究者まで広く使われる定本である。岩波文庫青207-1として版を重ね、漢文教育・東洋思想史教育の現場でも採用されてきた。
【なぜ今読むか】
短く凝縮された語句の連なりは、戦略・組織運営・人間関係を考える材料に満ちている。手に取りやすい文庫で原文・訓読・訳が揃う構成は、繰り返し読み返すのに最適である。
著者
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