史
『史記』
しき
司馬遷·古代
中国最初の紀伝体正史・孔子の生涯も詳述
歴史哲学
この著作について
前漢の司馬遷《しばせん》が生涯をかけて書き上げた、中国最初の本格的な通史。神話時代から武帝の時代まで、人物の生き様を軸に歴史を描き出す。
【内容】
全130篇。皇帝の年代記である「本紀」、諸侯の家史である「世家」、思想家・将軍・商人など個人を描く「列伝」など、複数の視点を組み合わせた紀伝体をとる。孔子には「孔子世家」一章が当てられ、諸国をさすらう遊歴の旅と晩年の編纂活動が生き生きと描かれる。老子・荘子・韓非《かんぴ》・伯夷《はくい》叔斉《しゅくせい》らの列伝も、思想家の人物像を知る一次資料として欠かせない。
【影響と意義】
司馬遷自身が宮刑《きゅうけい》という屈辱に耐えながら書き継いだ本書は、権力の表舞台だけでなく敗者や在野の人々にも光を当てた。以後二千年にわたる東アジアの正史の形式を決定づけ、歴史叙述の模範として読み継がれてきた。
【なぜ今読むか】
一人の人間の生涯を通して時代を見るという視点は、現代の伝記文学やドキュメンタリーにも通じる。逆境の中で知の仕事をやり遂げた著者自身の姿も、読者を励ましてくれる。
関連する哲学者
関連する哲学者と話してみる
