セ
『セルフ・コンパッション』
クリスティン・ネフ·現代
クリスティン・ネフが自己批判の代わりに自己への思いやりを提唱した心理学書
心理学
この著作について
テキサス大学の臨床心理学者クリスティン・ネフが2011年に公刊した、「セルフ・コンパッション(自己への思いやり)」の理論と実践を体系化した著作。
【内容】
自己批判、完璧主義、自己評価への執着が心理的苦しみの主要な原因であると指摘し、自分自身を親しい友人に接するように優しく扱うセルフ・コンパッションを代替として提示する。三つの核心要素が提案される。第一に、苦しみの渦中で自分を責めず優しく扱う「自己への親切」。第二に、苦しみは自分だけのものではなく人間に共通することを認める「共通の人間性の認識」。第三に、感情を否認も誇張もせず観察する「マインドフルネス」。各章にエクササイズが添えられている。
【影響と意義】
自己肯定感(セルフ・エスティーム)の追求が生む競争・比較・自己評価への執着の問題を指摘し、より安定した心理的幸福の基盤としてセルフ・コンパッションを提唱した。世界的に多くの支持を得ており、臨床心理学、教育、職場のメンタルヘルスに広く応用されている。
【なぜ今読むか】
「自分を愛することはナルシシズムではなく、心の健康の基盤だ」という主張は、自己嫌悪に苦しむ人へ具体的で実践的な道を示してくれる。