デ
『デモクラシーとは何か』
でもくらしーとはなにか
ロバート・ダール·現代
ポリアーキー概念で知られるダールによる民主主義論の決定版入門
政治哲学
この著作について
イェール大学の政治学者で多元主義(ポリアーキー論)の旗手ロバート・ダール(1915〜2014)が1998年に刊行した『On Democracy』の邦訳(中村孝文訳、岩波書店)。
【内容】
本書は『民主主義とは何か』「なぜ民主主義か」「民主主義はどのような条件で成立するか」という三つの問いに、長年の研究の蓄積を簡潔に答える形で組み立てられている。民主主義の理想的基準として、効果的参加・投票の平等・理解された判断・議題のコントロール・成人すべての包摂という五要件を提示する。続いて、現実の民主主義(ポリアーキー)が備えるべき政治的諸権利(自由な選挙、政党競争、結社・表現の自由、独立した司法など)を整理し、これらが歴史的にどのように生まれ、どのように脅かされうるかを論じる。
【影響と意義】
本書はダールの『民主主義理論の基礎』『ポリアーキー』を一般読者向けに凝縮した到達点として、世界中の大学で民主主義論の教材として採用されてきた。リンスやスティーヴン・レヴィツキーら後続の比較政治学者の研究の出発点として、現在の民主主義後退論の議論にも基礎を提供している。
【なぜ今読むか】
民主主義が世界で揺らぐ現在、その意味と条件を最も明晰に整理した教科書として、再読する価値がある。