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『ナポレオン:英雄か独裁者か』
なぽれおん えいゆうかどくさいしゃか
上垣豊·現代
フランス近代史を専攻する著者が、近年の研究で明らかになった統治と社会の様子のなかで、ナポレオンの事業をとらえ直す
政治入門
この著作について
フランス近代史を専攻する上垣豊《うえがきゆたか》(1955年生まれ、刊行当時は龍谷大学法学部教授)が、2013年10月に山川出版社の叢書「世界史リブレット人」の第62巻として出したナポレオンの本である。95ページの一冊で、目次の冒頭には副題と同じ「英雄か独裁者か」と題した部分が置かれている。
【内容】
舞台は、フランス革命の動乱がヨーロッパにも波及し、革命がどこへ向かうのか見通せなかった時代である。内容紹介によれば、そこにフランスの救世主として一人の青年将軍があらわれる。神話化されたナポレオンの実像に迫ることはいまも難しいが、近年の研究によって、当時の統治システムや社会の具体的な様子はかなり解明されてきたという。目次には「コルシカとフランスの間で」「共和派の将軍」「革命の後始末」「帝政への道」「大陸制覇」「没落と神話化」の六つの章が並ぶ。
【影響と意義】
本書のねらいは、近代世界の揺籃期《ようらんき》に登場した英雄の事業を、近年の研究で明らかになった歴史的背景のなかでとらえ直すことにある。最後の章は「没落と神話化」と題され、題のうえでは没落とあわせて神話化も扱う。
【なぜ今読むか】
副題が掲げる英雄か独裁者かという問いを、近年の研究で解明が進んだ当時の統治と社会の具体的な様子にそくして考えたい読者に向く。95ページと短く、章題が「コルシカとフランスの間で」から「没落と神話化」へと進むので、ナポレオンの歩みを一冊で通して見たいときにも選びやすい。
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