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東洋の理想

とうようのりそう

岡倉天心·近代

「アジアは一つ」を唱えた岡倉天心の英文著作

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哲学日本アジア

この著作について

岡倉天心(おかくらてんしん、覚三)が1903年に英文で公刊した The Ideals of the East: With Special Reference to the Art of Japan。アジア文明論として欧米に向けて書かれた画期的著作。

【内容】

天心は「アジアは一つ(Asia is one)」という有名な冒頭で、インド・中国・日本の文化を「愛と平和のアジア」として包括的に論じる。インド仏教の精神性、中国儒教と道教の調和思想、日本の造形と禅的感性という系譜を、美術史的な具体例(仏像・水墨画・茶道・能)に沿って辿る。個別の国民文化ではなく、アジアという広域的精神圏として自己認識すべきだという主張が、植民地主義下のアジア諸地域に刺激を与えた。

【影響と意義】

後の茶の本日本の覚醒と並ぶ岡倉の英文三部作の一角。インドのタゴール、中国の章炳麟ら同時代アジア知識人との対話のなかで書かれ、アジア主義・東洋美学の言説的基盤を築いた。戦時中は日本の大東亜共栄圏の論拠として悪用された歴史も持つが、原著は文化論として鋭い洞察を含む。

【なぜ今読むか】

東西二元論を越えたアジアの自己理解を、今改めて問い直す読書体験となる。

著者

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