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ハイデガー『存在と時間』入門

はいでがーそんざいとじかんにゅうもん

轟孝夫·現代

『存在と時間』の読解ガイド

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哲学入門

この著作について

ハイデガー研究者・轟孝夫《とどろきたかお》が、難解で知られる存在と時間を最初から最後まで丁寧に読み解いた、定評ある入門書。

【内容】

本書は、原典の章立てに沿って段階的に進む構成を取る。冒頭でハイデガーが立てた「存在の意味への問い」という目的と、その入口として「人間存在(現存在《げんそんざい》)」を分析する方法論が説明されたのち、世界内存在、道具的存在、他者との共在、気遣い、被投性《ひとうせい》、企投、頽落、不安、死への存在、先駆的決意性、時間性の脱自的構造、歴史性といった中核概念が順に解説される。訳語の混乱で挫折しがちな読者のため、主要術語の訳し分けと相互の関係も丁寧に整理される。

【影響と意義】

日本語圏の『存在と時間』入門書の中でも、原典への忠実さと叙述の平易さを両立させた仕事として広く参照されている。ハイデガー研究の敷居を下げつつ、安易な俗流解釈を退ける学問的な厳格さを保っている点が評価されている。

【なぜ今読むか】

「死」「不安」「本来性」といった二十世紀哲学の根本語彙を、ビジネス書的な軽さに流されず、原典に即して味わい直すための頼もしい伴走者となる。『存在と時間』に挫折した経験がある読者にも、再挑戦の足場を提供してくれる。

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