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算術の基本法則

さんじゅつのきほんほうそく

ゴットロープ・フレーゲ·近代

フレーゲによる論理主義の集大成

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哲学論理学数学

この著作について

【内容】フレーゲの主著で、第一巻が1893年、第二巻が1903年に刊行された。論理学から算術を導出するという論理主義のプログラムを、形式的な記号体系として展開した集大成的著作である。邦訳は『フレーゲ著作集3』(野本和幸ほか訳、勁草書房)に第一巻が収録されている。

【影響と意義】本書は数学の基礎を純粋な論理に還元しようとする壮大な試みであり、20世紀の数学基礎論と分析哲学の双方に決定的な影響を与えた。しかし第二巻の刊行直前にバートランド・ラッセルからクラスのパラドックスを指摘され、体系の根幹をなす公理Vが矛盾を含むことが判明する事件は、論理主義の挫折として哲学史に記憶されている。フレーゲ自身が巻末に苦渋の付録を加えた逸話は有名である。

【なぜ今読むか】論理主義は完成した体系としては破綻したが、概念記法、内包と外延、対象と関数といった基礎概念は現代論理学・言語哲学の前提となっている。失敗を含めた本書を読むことは、形式的厳密性が何を可能にし何を取り逃すかを見定める作業となる。

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