獄
『獄中からの手紙』
ごくちゅうからの てがみ
マハトマ・ガンディー·近代
ガンディーが獄中から書いた書簡集
哲学
この著作について
インド独立運動の指導者モーハンダース・カラムチャンド・ガンディー(マハートマー・ガンディー)が、イギリス植民地政府のヤラヴァダー監獄などで、アシュラムの弟子たちに週一回送り続けた書簡を編んだ一冊。
【内容】
本書はサティヤーグラハ(真理の堅持)、アヒンサー(非暴力)、ブラフマチャルヤ(自己統御)、スワラージ(自己統治)、スワデーシー(自国産品愛用)、チャルカー(手紡ぎ車)といった彼の実践倫理の主要概念を、獄中から一つずつ説いていく。禁欲、食事、祈り、奉仕労働、カースト差別との闘い、身体と財産の共有、子どもの教育、日々の規律が、飾らない言葉でアシュラムの仲間たちに書き送られる。体系的な哲学書というより、生活のなかで試され続ける思想の肉声が記録される。
【影響と意義】
体系書ではなく実践者の生の言葉を残すという点で貴重な一次資料である。マーティン・ルーサー・キング・Jr、ネルソン・マンデラ、ダライ・ラマ十四世ら二十世紀以降の非暴力思想家・政治家はみな、ガンディーの生活倫理を自らの運動の指針に組み込んだ。
【なぜ今読むか】
声の大きさと瞬発力で世論が動く時代に、「小さな実践を積み重ねる強さ」を再確認する手ごたえが得られる。自分の日々の生活を思想と結びつけたい人にとって、静かで粘り強い伴走者となる書物である。
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