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経

『経済学批判』

けいざいがくひはん

カール・マルクス·近代

マルクスが1859年に刊行した経済学研究の最初の部分。商品と貨幣を論じ、序言で唯物史観を定式化した

哲学経済

この著作について

カール・マルクスが1859年6月にベルリンのドゥンカー社から1000部で刊行した経済学の著作。資本、土地所有、賃労働、国家、外国貿易、世界市場の順にブルジョア経済の体系を検討するという大きな計画の、最初の部分として出された。

【内容】

本文は、商品と、貨幣または単純流通の2章からなる。計画では資本一般の章が続くはずだったが、この巻には入っていない。下書きしてあった全体の序説も、まだ論証していない結論を先取りするのは混乱のもとだとして載せなかった。よく知られているのは序言である。生産関係の総体が社会の経済的構造、つまり現実の土台をなし、その上に法律的・政治的な上部構造がそびえ立つと述べ、物質的生活の生産様式が社会的・政治的・精神的生活の過程全般を条件づけると書く。人間の意識がその存在を規定するのではなく、社会的存在が意識を規定する、という一文もここにある。

【影響と意義】

序言は唯物史観を初めてまとまった形で示した文章とされ、土台と上部構造という図式もここで述べられている。ただし、経済だけがすべてを決めるという読み方には、エンゲルスが1890年の手紙で異を唱えている。マルクスは1867年の『資本論』第1巻の序文で、同書を本書の続きと位置づけ、本書の中身はその最初の3章にまとめたと書いた。

【なぜ今読むか】

自分の考えはどこから来るのか、という問いに、社会の経済のしくみから答えようとした序言は、短いながら社会を見る視点の古典として読める。本文の議論は『資本論』へ引き継がれているので、大著に入る前の足がかりにもなる。

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